2016年2月3日水曜日



去年末の頃からか、胃と胸の辺りにムカムカ感と鈍痛を感じていた。
甘党の私であるので、チョコレートやお菓子を毎日のように食べているから
そのせいだと思ってほおっておいたのだが、夜中に寝られないほどムカムカしだした。
1カ月以上も続いたのでこれは問題だと思いクリニックを訪ねた。

翌日、胃カメラを飲む事になり、飲んだ結果は2か所に何か出来ていると言う。
細胞診の結果が出るのに1週間待った。

3人に1人が癌になり死ぬ時代なので、「私もいよいよ癌になったか!」と、
覚悟を決めた。
ここ2年の間に実兄を癌で送り、実姉も癌の手術を受けたので、私に番が来ても
不思議ではなかったから。

手術してもらう病院も決めて、それに備えていた。
そして、結果が出た。
「2つとも胃潰瘍でした!」
薬で治りますとの説明だった。

緊張は解けたが、飛び上がるほどの喜びでもなかった。
74歳5カ月という年齢の達観みたいなものがあったのだろうか・・・

老いて自分の体もままならなくなった老人達は口を揃えて云う。
生きているのは苦しい、辛いと・・・


ほどほどの所でサヨウナラもいいのかな~~~~ナンテねっ!


2016年2月2日火曜日


「小川」と言う駅の待合室でのことである。
待合室は暖房が効いていてガラス戸1枚外とは
段ちがいの暖かさであった。

ホームに電車が入ってくるまで、僅か5分待ちであったが、
ホームを吹き抜ける寒風に辟易としていた人々は競って
待合室に入っていく。
私もそんな一人であった。

待合室には12席ほどの椅子があり私には座れる席があった。
座っている殆どの人はスマホを広げて皆無表情のまま、
目と指だけが器械的に動く。
血の通わないロボットのようであった。

そこへ一人の風采の上がらない70歳くらいの男性が待合室に
入ってきた。
口元に笑みを浮かべ大きな声で云った。
「外と中とは大違いだね!
ここはアッタカイ! !」

しかし、誰一人として、その男性に目を向ける者はなく、
私だけが彼に目をやり一人頷いていた。

いつの頃からか、人間は総じてスマホやらに支配されてしまったようだ。
老いも若きも、電車の中でも何処でも、相手にしているのは、スマホ、ケイタイである。

家に帰れば、夫はパソコンの前に何時間でも座っている。
一体、人間はどうなるのだろう・・・